ダッチオーブンって?
ダッチオーブンは金属製の鍋のことを指し、焼く・蒸す・煮る・揚げるから燻すなど、なんでもできる万能鍋。ダッチオーブンがあるだけで料理の幅がうんと広がります。
ダッチオーブンは全体が金属で作られているため、火にかけてカレーやシチューなどの煮込み料理はもちろんのこと、全体は金属製なので、フタの上に炭を載せて上下から熱を加えて作るローストビーフやピザ、ピザ釜にそのまま入れてパンも作ることができます。
一般的なダッチオーブンの素材は鋳鉄製ですが、ダッチオーブンも人気が出てさまざま種類の商品も出てきています。
次にそんなダッチオーブンの種類と特徴を紹介します。
ダッチオーブンの種類
鋳鉄製(ちゅうてつせい)、黒皮鉄板製、ステンレス製の3種類が主なタッチオーブンの素材になります。
鋳鉄製(ちゅうてつせい)ダッチオーブン
参照)Coleman
ダッチオーブンといえば、多くの方が想像するのが鋳鉄製ではないでしょうか?鋳鉄製のダッチオーブンは溶かした鋳物素材を型に流し込んで成型しています。
大きな特徴は価格が安く、2〜3人前サイズの小さいものだと1500円くらいで購入することができます。キャプテンスタッグやColemanなどのキャンプメーカーだけでなく、ニトリからもダッチオーブンが販売されていて手に入りやすいのも特徴の一つです。
ただ、鋳鉄製のダッチオーブンはメンテナンスをしっかりしないと錆びやすかったり、衝撃や急冷に弱いというデメリットも多いです。
しかし、使いこんで育てていくことで、メンテナンスが楽になってきたり、愛着が湧いてくるのも人気な理由一つでしょう。
黒皮鉄板製 ダッチオーブン
参照)UNIFLAME
新潟県燕三条に位置するアウトドアブランドの”ユニフレーム”が採用している素材で、1枚の鉄板を鍋状にプレス成型したもの。
鋳鉄製に比べ少し軽くのも特徴の一つですが、鉄製だけど錆びにくいのが大きな特徴です。
酸化皮膜で保護されているので、洗剤などで洗うことができます。使用後は洗剤で洗って乾かし食用油を塗るだけとメンテナンスも簡単です。
ステンレス製 ダッチオーブン
ステンレス製といえば、こちらも日本のアウトドアブランド”SOTO”のダッチオーブンが定番でしょう。見た目もシルバーで他のダッチオーブンとは大きく違います。
ステンレス製の一番の特徴は、メンテナンスがとっても楽!
酸化皮膜で保護されているので、洗剤などで洗うことができます。使用後は洗剤で洗って乾かし食用油を塗るだけとメンテナンスも簡単です。
ダッチオーブンを購入したらまずはシーズニングといった油ならしが必要などのですが、ステンレス製のダッチオーブンならシーズニングは不要です。
またステンレスは、表面に酸化皮膜(保護膜)をまとった金属なので、錆びにくいためメンテナンスはとっても楽ちんです。
デメリットとしては8インチで20,000円と他のダッチオーブンに比べてとっても高価です。
ダッチーオーブンの使い方
ダッチオーブンは使いこんでいくことで、「ブラックポット」と呼ばれる、光るような漆黒にまで色が変化します。
ダッチオーブンのシーズニング方法
ダッチオーブンのシーズニングに準備するもの
- ・キッチンペーパー
- ・洗剤
- ・スポンジまたはタワシ
- ・食用油(サラダ油かオリーブオイル)
- ・耐熱ミトン
- ・野菜くず
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【STEP.1】ダッチオーブンのワックスを落とす
製造時に錆防止のためワックスやシリコンオイルなど塗られるので、これを落とすために食器用洗剤で洗っていきます。
タワシを使う際は、亀の子タワシにしましょう。金属タワシだとダッチオーブンを傷つけてしまうため注意が必要です。 -
【STEP.2】ダッチオーブンの水気を飛ばす
洗った後は、タオルなどで水気を取り、自然乾燥させます。
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【STEP.3】油を塗る
乾いたら、オリーブオイルなどの植物油をキッチンペーパーを使い薄く全体に塗っていきます。
本体の内側だけでなく、外側や蓋の両面なども全体に塗布します。 -
【STEP.3】煙が出るまで火にかける
油を塗り終えたら火にかけていきます。最初は中火、煙が出始めたら弱火にして煙が出なくなるまで焼き続けていきます。
煙が出なくなったら火を止めて、油を薄く塗りまた火にかけていきます。③,④の工程を4〜5回繰り返します。
※蓋も同様に油を塗って火にかける作業を繰り返していきます。 -
【STEP.3】野菜くずを入れて炒める
上の工程を終えて煙がおさまったら、野菜くずを炒めていきます。
これは、このまま調理に使うと、料理に鉄の臭いがついてしまうため事前に野菜くずを炒めて臭いを取っていきます。
ネギや生姜、ニラといった香りの強い野菜くずで炒めるのがおすすめです。
※蓋も、同様に作業していきます。 -
【STEP.3】油を塗る
野菜くずを炒めた後は、油を薄く塗って自然に熱が冷まして完了です。
本体の外側や蓋も同様に忘れないように作業してくださいね。
注意!ダッチオーブンでしてはいけないこと。
・暑いうちに水かけるのはNG
ダッチオーブンが高温の状態での水は厳禁です。温度差で割れることがあります。
・洗剤はNG
シーズニング後に洗剤を使って洗うと油の油膜が取れてしまい、シーズニングの効果がなくなって錆びてしまいます。
・食材の入れっぱなしはNG
作り置きなど、料理は入れたままにしないようにしましょう。もちろん調理後に洗うため水につけっぱなしも厳禁です。
・湿気の多いところで保管はNG
湿気の多いところで保管するのは錆び安くなるので注意が必要です。
定期的に使うこともメンテナンスの一つです。
ダッチオーブンの使用後は?ダッチオーブンの洗い方
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【STEP.1】お湯を注ぎ沸騰させる
ここでは必ず『お湯』を使いましょう。
熱いダッチオーブンに冷たい水をかけると温度差で割れる可能性があります。最低でも常温の水にしましょう。 -
【STEP.2】汚れを落とす
ダッチオーブンでお湯を沸かし、大まかな汚れをふやかしてきます。
竹製のヘラや亀の子タワシで焦げや汚れを落としていきます。金属製のものを使うと傷がついてしまうので金属製のヘラやタワシは控えましょう。 -
【STEP.3】水分を飛ばす
汚れが落ちたら再びお湯を注いで流します。
軽く水分を拭いて、本体と蓋ともに火にかけて、完全に水分を飛ばします。 -
【STEP.4】油を薄く塗る
ここからはシーズニングと同様の作業です。油を薄く塗りっていきます。
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【STEP.5】煙が出るまで火にかける
キッチンペーパーで余分な油を拭き取りながら煙が出るまで中火で火にかけていきます。
煙が少なくなってきたら、火から離し自然に冷ましたら完了です。
ダッチオーブンの保管方法
ダッチオーブンに湿気は天敵です。何も対策せずにただただ保管しているだけだと空気中に含まれる水分で錆びでしまうことも・・・
せっかく購入したダッチオーブンを錆びさせない保管方法を紹介します。
風通しの良いところ保管する
密閉された空間だと湿気が溜まってしまうこともあります。そのため、保管は風通りのよい場所にいたしましょう。
また、保管したままより、定期的に使うこともメンテナンスの一つです。IH対応のダッチオーブンもあるので自宅で普段使いするのもオススメです。
ダッチオーブンを新聞紙で包む&木を挟む
錆防止のために油を塗っているので、そのまま保管すると周りが油で汚れてしますので注意が必要です。新聞紙やキッチンペーパーなどで包んでからケースや保管しましょう。
蓋を閉めてしますと中に湿気がたまる可能性もあるので割り箸などの細い木をかましてから保管するのがオススメです。
錆びてしまった場合
ダッチオーブンにお湯を注ぎ温めた後に、クレンザーをつけてこすり落としましょう。サビが取れたら水気を拭き、火にかけて完全に乾かします。
洗剤を使うと油の油膜が取れてしますが、またシーズニングを行えば問題ございません。
まとめ
炒めるから蒸す、煮るなど幅広く調理ができる万能鍋、バーベキューにおひとついかがでしょうか?
シーズニングなどお手入れには手間がかかってしまいますが、その分愛着が湧いて育てていく楽しみも増えます!ステンレスなどの錆びにくい素材のダッチオーブンもありますので、自分のスタイルにあったダッチオーブンを選んでキャンプを楽しんでください!
下記記事でダッチオーブンのレシピも紹介していますので是非ご参考ください。